大学入学共通テストの開始まで時間がない中、詳細が決まらず不安な気持ちになっている高校生や保護者も多いと思います。
記述式の採点を誰がするのか?
採点者を1万人も集められるのか?
そもそも公平に採点できるのか?
というような疑問の一つのヒントになりそうな報道が出ました。
「共通テスト」採点にバイト学生 認める方針 疑問視の声も | NHKニュース
共通テストの採点はバイトの大学生
1万もの採点者を集めるのは至難の業だと予想されることから
「バイトの大学生が採点するんじゃないの?」
なんて冗談が飛び交っているのを聞いたことがありましたが、冗談ではなく現実になりそうです。
採点者に具体的な要件無し
採点者には具体的な要件はないんですね。驚きです。
この採点者について、国は具体的な要件を示していませんが、大学院生や教員の退職者だけでなく、アルバイトの大学生も想定していることが文部科学省への取材で分かりました。
・・・。
採点者が大学生だからよいとか悪いとかではなく、経験と能力のしっかりある人を委託した業者に選んでもらいたい。
私もすべての大学生が悪いとは思いません。
しかし、(採点の)「経験と能力のしっかりとある」大学生ってどれだけいるんでしょうか?
疑問視する声も
学生が大学入試の採点に関わることに加え、記述式という大学教員でも難しい採点業務を正確にこなすことができるのか、疑問視する声も挙がっています。
そりゃそうでしょう・・・。
プレテストの採点をした学生「自信ない」
プレテスト(試行調査)でも学生が採点していたのですね。以下、大学生の弁
「採点会場に集まったのは大学生が多かったが、途中で『居眠りをしないように』という注意もあり、全員が同じようなモラルや責任感を持って取り組むわけではないので、受験生が気の毒かなと思う。自分も採点基準がよくわからなかったりして、2割から3割ぐらいは基準どおりに採点できているか自信がない。ただでさえ記述式の採点は個人の主観が入ってしまう」
受験生の入試問題は居眠りしながら採点されるのですね。
プレテストの採点ミス
プレテストでも採点ミスがあったようです。
ベネッセがアルバイトの大学生などを採用して採点した結果、国語の記述式で76人の答案、率にして0.3%で採点ミスが見つかり、補正が行われたということです。
0.3%という割合は、本番の共通テストを50万人が受験すると仮定した場合、1500人となります。
本番では全部の答案の検収作業は行わないようなのでミスが見逃される可能性がありますね。
大学の対応
大学は独自に記述問題の扱いを決定することができます。
各大学は、その評価をそれぞれ点数化して合否判定に使うということですが、文部科学省の調査で、利用方法などを決めていない国立大学は全体の3割に上ったということです。
東北大学は2次試験で記述式の問題を出していることや公平性への懸念などを理由に、原則、記述式の問題を合否判定に使わないことを公表しています。
まだ、利用方法を決めていない大学は東北大学のように利用しない決定をお願いします。
すでに利用することを決めた大学も、大学生が採点した試験を合否判定に使って良いかどうかよく考えて欲しいと思います。
大学生のバイトが採点する大学入学共通テストまとめ
英語民間試験もいろいろと問題がありますが、情報収集とお金をかけることで何とか不利にならに陽にすることはできます。(それがいいとは思っていません)
しかし、大学生の採点に関してはどうにもなりません。
正しく採点されることを天に祈るだけです。
大学入試ってこんなものでしたっけ?
予約金を入れないと席が確保できなかったり、そもそもどこが会場になるのか未だにわからなかったり、受検しようと思っていた検定が突然対象外になったりと不安要素があまりにも多すぎます。
同じニュースについて書かれていますが、的確な考察がとても参考になります。
共通テスト記述式採点に大学生‼ 採点アルバイト学生にそして文科省に【覚悟】はあるか? - 知の泉
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