東京大学の英語民間試験に利用の経緯
現在の高校1年生が大学受験を迎える時から始まる大学入学共通テストと英語民間試験の導入ですが、様々な議論を呼んでいます。中でも東大は一度英語民間試験は合否に利用しないと公表しながらもその1か月後に利用すると対応を一変させ周囲を驚かせました。その東大が新たな動きがありました。
東大が新たに英語民間試験に関する答申を出す
その東京大学が平成32年度以降の入学者選抜方法検討ワーキング・グループ答申の公表をしました。気になりますね!
経緯等はこちら(→平成32年度(平成33年度入学者選抜)以降における入学者選抜方法の検討について | 東京大学)をご覧下さいね。
その気になる答申の内容ですが、3つの提案がされています。
提案1:出願にあたって認定試験の成績提出を求めない。
提案2:認定試験をめぐる諸課題への対応について文部科学省ほか関係機関からの具体的かつ詳細な説明を受け、十分に納得のいく回答が得られたらその時点で 認定試験の活用可能性について検討する。
提案3:認定試験の A2 レベル以上の結果を出願資格とするが、一定の条件のもとに 例外を認める余地を残し、可及的速やかに具体的な要件を定める。
上記の提案は1~3の優先順位がつけられています。各提案の背景と理由は東京大学のサイトで確認してみてくださいね。
東大は英語民間試験を実質利用しない?
一つ一つの提案の中身を考えてみました。
提案1:完全に民間試験を利用しないということですよね。提出さえ求めないってなかなか強気の提案です。
提案2:今後文科省から十分納得のいく回答が得られる可能性ってあるかな~?無理のような気がする。
提案3:出願資格を設定するとはしていますが、A2というレベルを考えると(英検で言うと準2級レベル)ほとんど選考の意味をなしてない気が・・・。
総合して考えると東大は英語民間試験を実質選考に利用しないという感じですかね~?この答申に関しては
本答申は、入試監理委員長である総長の求めに基づく検討結果の報告と提言であり、東京大学として決定された方針を示すものではありません。
と書かれているので決定でないにしても、わざわざこの答申を発表したということはある程度この方針で行くという意思表示に見えますね。
とても影響力のある東大からこのような答申が出たことで他の大学がどう動くのかますます目が離せませんね。
<9月26日追記>
東大が初年度は民間試験を活用しないと発表しました。