大学入学共通テストの英語民間試験は50万人が受験する試験としてはずさんな点が多く、多くの高校生が不利益を被る可能性があります。
民間試験利用中止を求める署名が始まっています。
大学入学共通テストの問題点はNHKのサイトがとても分かりやすいので、ぜひ一度目を通してみてくださいね。
「大学入学共通テスト 見切り発車でいいのか」(時論公論) | 時論公論 | 解説アーカイブス | NHK 解説委員室
英語民間試験利用中止を求める請願書に署名しました
私自身は以前から大学入学共通テストの英語民間試験の利用にはおかしな点が多くあり、受験生からお金も時間も意欲も奪うものだと感じていました。
そこで、英語民間試験利用中止の署名が始まったことを知ってすぐに署名することを決めました。
大学入試改革と高校生
ちょっと考えたのが高校生の息子に署名があることを伝えるかどうかです。
私は大学入学共通テストをテーマとした当ブログを運営したり、Twitterで英語民間試験の情報を集めていますが、息子には何も教えていません。
高校に通っているし、ネット環境になるので必要なことは自分で調べて欲しいと思ったからです。
そしてもう一点。
こんなずさんな入試制度を知ったら勉強に対するやる気を失ってしまうのではないかという心配がありました。
何といってもお年頃。
時代が時代なら盗んだバイクで走りだしちゃうくらい大人に対しては反抗心を持ってもおかしくないです。
大人、汚い!
大人の作った入試制度なんてクソくらえ!
勉強しない!
という風に、勉強しない口実にされたら嫌だなと心の汚れた大人の私は思ってしまったのですよ。
息子に請願書を渡してみた
とりあえず、署名を強制するつもりはなく「こういうものがあるんだけど?」というスタンスで渡してみました。
2021年度(2020年度実施)の大学入学共通テストにおける英語民間試験の利用中止を求めます。
「まだ、選挙権はないけど署名という形で自分の声を届ける手段はあるよ。」
「すでに英検準1級持ってるのに、それより下の級を高3になってから2回も受けないといけないなんてバカバカしいよね。」
と二言三言添えて渡してみると。
「ふーん」
と、反応うすーーーーい。
「嫌なら署名しなくてもいいし、中止した方がいいと思うなら署名してよ」
というと
「そんなことすぐに決められない。ちゃんと考えてから書くから置いておいて」
とめちゃくちゃ大人な反応が返ってきて驚きました。
想像では、「面倒だから書かない」か「はいはい、ここに名前と住所をかけばいいのね」とすぐに署名するかどちらかかな?と思っていたのですが、ちゃんと自分で考えるとのことでした。
正直、涙が出そうになりました。ちゃんと自分の頭で考えて答えを出そうとする姿勢に感動してしまいました(親バカすみません)。
高校生は民間試験中止の請願書に署名しました
しばらくしてから、
「署名したから。おかしいでしょ。これ。」
と署名した請願用紙をもってきました。
文科省の人、国会議員のみなさん、大学入試に関わる多くの人へ
大学入試改革の当事者となる高校生が自分で考えて出した答えです。
しっかりと受け止めて欲しいと思います。
民間試験に反対する高校生が偉いということではない
ちゃんと考えたうえで反対を表明して署名した息子のことはとても誇りに思いますが、決して反対することが偉いとは思っていません。
考えることが大切だと思います。
下の子が当事者なんですが、「学校のカリキュラムが(手探り状況ながら)共通テストに向けて動き出してる現在、今の時点で変更にブレーキ掛けられると、かえって戸惑う」と話しています(羽藤先生中心に取りまとめられてる署名用紙を見せたところ)。
— icchan (@icchan41543407) June 11, 2019
難しいものですね…
このTweetにあるように考えることももちろん否定しません。
高校生は自分が不利益にならないことを考えるべきだと思います。
しっかりと情報を収集して動き出していることはとても立派だと思います。
最悪のケースとしては、何も知らずいざ受験しようと思ったら自分にとってとても不利な条件だったということでしょうか?
例えば経済的に受験が困難だとか会場が近くにない、対策をとるのが難しいなど。
そういうことにならないように常に受け身ではなく、しっかり自分に関係にあることは法を収集し、必要であれば「NO」と言える大人になって欲しいなと思いました。
最後に署名はまだ間に合います!!