2019年度の英検の実施概要が発表されました。
2019年度はまだ従来のセンター試験での大学受験なので、大学入学共通テストに活用される英検は関係ないと思っている方も多いと思います。
しかし、実は大学受験は高2から始まるのです。
高2の英語民間試験を利用できる特例
基本高3又は既卒での受験が必要な民間試験ですが、高2での受験が認められる例外が2つあります。
・受検に極めて不便な地域にお住まいであるなど負担の軽減が必要な家庭の受験生で、高校2年の時点で十分な成績(すなわち、文部科学省が公表しているCEFR対照表のB2以上に該当する結果)を得た人
・病気で長期間入院しているなど受検の機会が得られない人
かなり限定された特例ではあるものの、万が一を考えてと練習のために高2のうちに 英語民間試験を受けたいと考えている高1生も多いと思います。
詳しくはこちらの記事で
→英語民間試験、高2の成績も利用できる?その条件は?<大学入学共通テスト>
2019年度は英検のどの試験を受ければいいの?
英検を受検するとして、大学入学共通テストに活用するためにはどの英検を受検すれば良いかが問題になります。
現在、英検は4種類あります。
従来の英検と新方式の英検を知ろう!~入試に向けた学習プランとは?~ | 公益財団法人 日本英語検定協会
- 英検(従来型)
- 英検CBT
- 英検2020 2 days S-Interview
- 英検2020 1 day S-CBT
これのうちどれを受けるか?ということになりますがそれぞれ問題があります。
◆英検(従来型)
→そもそも大学入学共通テストの対象外
◆英検CBT
→会場(全国19会場)・定員ともに少ない(過去に満席が続出)。回答がPC入力。WritingもPC入力なのでタイピングスキルも必要。級は3級から2級まで。
◆英検2020 2 days S-Interview
→大学入学共通テストには対応しているが、対象が高3生のみ
◆英検2020 1 day S-CBT
→大学入学共通テストには対応しているが、対象が高3生のみ
高2生が受験できそうなのはCBTのみということになりますね。問題はありますが。
英検2020 1 day S-CBTが高2限定に!?
12月7日に英検から2019 年度 英検 新方式 実施概要 が発表されました。
これによるともともと高3・既卒者限定だった英検2020 1 day S-CBTが高2限定で受験できるようです。(高3生は受験できないということでしょうか?)
そして、Listening・Readingの試験は紙の試験だったものが、PC入力に変更されています。
さらに日程が11月から3月となっています。
2019年度の変更点まとめ
- 対象者:高2限定
- Listening・Readingの試験:PC入力
- 日程:11月から3月
ちなみに2020年度以降は未定だそうです。
2019年度の大学入学共通テストに対応した英検2種類
2019年度に受験できる大学入学共通テストに対応した英検は以下のようになります。
- 英検CBT
- 英検2020 1 day S-CBT (高2生限定)
既卒者は高3で受験した英語民間試験も対象となります。
しかし、残念ながら2019年に高3生は英検2020 1 day S-CBTは受験できないので、英検CBTのみが対象となります。現高2生は注意が必要ですね。うーむ。
→大学入学共通テスト浪人生は高3の英語民間試験の結果を活用できる?
GTECの対応は?
2019年度に受験できる英検については今まで書いてきたとおりですが、GTECはどうなるのでしょうか?
公式の発表はまだですが、教員向けの資料ではGTEC-CBTのみが大学入学共通テストに対応するようです。
オフィシャルスコアのつく検定実施の試験でも大学入学共通テストでは利用できないようですね。
公式に発表があればまた記事にしたいと思います。
わが家での高2の英検受験予定
わが家では大学入学共通テストの英語民間試験は英検で受験しようかと考えています。
高2の成績が利用できる特例に当てはまる可能性は低いですが、練習もかねて高2で英検を受検しようかと検討中です。
CBTだとWritingがPC入力なので、英検2020 1 day S-CBTの準1級かな?
少し引っかかるのが受験料です。
- 3級:5800
- 準2級:6900
- 2級:7500
- 準1級:9800
高っ!!今年準1級を受けた時は6900円だったのに~(泣)
冗談ではなく、英語力ではなく経済力がないから上の級は諦めるという家庭が出てきてもおかしくない金額ではないですか?
2019年度英検新方式受検実施概要まとめ
ここまで見てきて、高2でも大学入学共通テストに対応した英検が受験できそうだというのは分かりました。
でも、実際の受験会場や日程が分からないので、受験会場が近くになかったり他の行事と重なったりする可能性もありますね。
大学入試は英語だけではないのに英語だけでこの負担。どうにかならないものでしょうか?
思い切ってすべての大学が英語民間試験利用しないと今からでも表明してくれればいいのに。
こちらのtweetが分かりやすかったので追記しますね。
新型英検の概要が発表されていますが、大学入試センターの要件確認時との相違点が見にくかったので整理してみました。
— 新野 元基 (@newfield114) 2018年12月9日
こうしてみると、CBT(4技能CBT)とS-CBT(1日完結型)の違いはWritingがCBTかPBTかしかありません。種類が増えて受験生の混乱が増すだけではという懸念があります。 pic.twitter.com/XpO1Fyyg6v