2021年から行われる大学入学共通テストに付随して英語民間試験を大学入試に取り入れる大学が多くなっています。
東大や名古屋大学など一部の大学からは出願資格とするが必須とせず、民間試験を受験しない場合は調査書を用いるなどの発表がありました。
しかし、圧倒的に英語民間試験を必須とする大学が多い印象です。
そんな中、岩手県立大学が2021年からの大学入試の変更を発表しました。
岩手県立大学では英語民間試験を活用しないとの発表
岩手県立大学では英語民間試験を活用しないというニュースが入ってきました。
県立大、民間試験活用せず 21年度英語一般入試 | IWATE NIPPO 岩手日報
4月の発表から一転
実は岩手県立大学は4月の段階では英語民間試験を利用するとの発表をしていました。
平成 33 年度岩手県立大学入学者選抜の変更について(予告)
しかし、11月に改めて予告を出し、
認定 試験の利用における課題への対応が十分とは言い難い現状を重く捉え、2021 年度入学者選抜 の一般選抜では認定試験を利用しないこととしました。
と、英語民間試験を利用しないという発表をしました。
一度利用すると決めたものの英語民間試験導入の問題点を重くとらえての変更は受験生のことをよく考えた英断だと感じました。
民間試験を活用しない理由
活用しない理由としては、今まで多くの人が指摘してきた点と同じものですね。
地理的な条件等による受検機会の公平性の確保や受験生の経 済的負担に係る課題が指摘され、
- 受験会場が少ない
- 経済的な負担が大きい
この2点は本当に大きいですよ。
さらに
本県の高校関係者も同様の課題を指摘しているところであ り、
現場の高校の先生たちの意見をしっかりと取り入れたということですね。
感動的な学長メッセージ
特筆すべきなのが学長からのメッセージです。
一部引用させていただきますが、大学入試に科関わる全ての人に読んでもらいたい内容ですね。
岩手県内を含め地方において、高校生に等しく認定試験を受検する機会が確保 できるか、受検料や会場までの交通費など認定試験への経済的負担が多いことなど、不安を抱 えたまま受検することを心配したためです。
受験生に対する温かいまなざしに感動しました。
英語民間試験導入を進めている方々は、不安を覚える受験生が心配ではないのでしょうか?
もう少し、大学入試の主役である受験生に寄り添った入試改革を進めて欲しいものです。
まとめ
岩手県立大学の決定は画期的なものだと感じました。
東大は必須とはしないが出願資格として利用してもいいとしていますが、岩手大学は全く受験の必要がないとしています。とても思い切った決断だったと思います。
この件を通して岩手県立大学で学びたいと思うようになった受験生も多いのではないでしょうか?