気になっていた本を読みました~!
内容としては
AI、AIって騒いでるけどAIって文章を読解できないんだよ!
それに比べて人間は・・・あれ?
人間の読解力もやばくない???
ってなこととが書いてありました。
前半ではAIのことが語られています。著書は東大受験を合格を目指したいわゆる「東ロボくん」のプロジェクトディレクタですので、「東ロボくん」どこまで学力を伸ばせたが何ができなかったかが書かれていてとても興味深いです。
そして、AIによって世の中がどうなるか?人間の仕事が奪われるか?ということですが、医療関係の具体例が出されて語られています。
私も医療業界とAIの相性は良いと思っていたので、将来はいい意味でAIが活躍してくれるといいなと思いました。医療の仕事は全てAIにとってかえることができると思っているわけではなく、医療関係者が人間にしかできない繊細な医療行為に専念するためにもうまくAIを活用できるようになれば良いなと思っています。
そして、後半は衝撃的な子供たちの読解力のなさについて語られています。これも本当に面白い!私も確かに今まで、
「これ、本当に問題読んでるのかな???」
と思うシーンに数多く出会うことがありました。そして、なんで問題に書いてあることを無視して解答するんだろう?と思っていました。でも、実際は
読んでないのではなく、読めていない
ということだったのかもしれませんね。うーん。
大学生数学基本調査の結果について検証されてるのですが、それが私にとっては衝撃的なものでした。というのも国立大学生をSAB、私立大学生をSABCと大学の難易度別に分けて統計を出しているのですが、その結果が驚くものでした。中学レベルの数学「偶数+奇数は奇数になることの論証」で、基本的な論証能力をみるという問題があり、その正当・準正当の割合が圧倒的に高いのが国立Sのグループで、私立Sのグループでもその正答率はかなり低いものとなっているのです。
今の学校教育と入試制度のもとでは難関といわれる私立大学の学生でも論証能力を見る問題では不安が残る結果となってしまいました。そして、国立大学はさすがだなと改めて思いましたね。2次試験の問題の対策をする上でこういった能力が養われるのでしょうか?
そして、この読解力ですが、大規模な調査の結果、読書経験や通塾とはあまり相関がないようなのです。
では、どうしたらいいの???
ととても気になるのですが、それに対してのはっきりとした答えは書かれていません。残念!
ただ、埼玉のある地域で、読解力向上のための対策を行ったところ学習状況調査でかなりの成績アップがみられたようなので、勉強してもテストの点数がよくならない場合は読解力に問題がないかチェックするのもいいかもしれませんね。できれば、もう少し早く知りたかったです!
一に読解、二に読解、三四が遊びで、五に算数
を小学生のうちから実践することがAIにも負けない学力をもった子供が育つのかもしれませんね。
AIはもちろん教育に関心のある方は読んでおいて損のない本だと思います。